HACCPは危害を分析することで重要な管理点を決める手法です。
危害を分析すると原因が明確になり、コントロールができるようになります。明確になった限度によって管理すべき点を決めて運用することで危害が発生しない、または発生しにくい環境を構築することが目的です。この基準を取り入れることで食品関係の企業を認証する制度もあります。
国際規格であるISO22000はHACCPシステムのコンセプトを取り入れたものです。民間の食品製造業者やレストラン、フードサービス業で自社のマネジメントシステムの状態をこの規格への適合性によって確認することができます。総合衛生管理製造過程もHACCPの考え方を含めて規定された認証制度です。乳製品や魚肉の練り製品などを扱う業者に限定して適用されるもので、厚生労働省が主管しています。
この制度の特徴として、安全性だけでなく品質についても規定されているため製造工程の全般を管理することが可能です。また、この制度では危害をあらかじめ限定してリスト化しているため、本来HACCPが目的としている広く危害が起きそうなものを分析すると言う趣旨からは外れています。
業種を限定していることからこのような措置が取られています。そのため、全般的な安全性を確認するためにはISO22000の認証を取得する方が適していると言えます。消費者が安心で安全な食生活がおくれるようにするためにはしっかりとした危害の管理が重要です。